また更新が遅れてしまった。いや、この一週間ほど、パソコンはほぼつけっぱなしで独占して、ある作業をやってましたもので。つけっぱなしと言えば、もう、TVもつけっぱなしだし、電灯もつけっぱなしでそのまま眠ってしまったりしてる。実に自堕落な生活。ま、そんな作業も一段落ついた気配なので、日記書きます。
こうやって平日の昼間っから家に居て、見るでも見ないでもなくTVをつけてあると、とりあえず最近のニュースとかには詳しくなるし、バラエティ番組とか、かなり本気(マジ)で見ていたりする。ドラマとかは、何曜日の何時から何があるのか把握してないから、見逃してしまう事が多いよ。でも、昼間のドラマは毎日やってるから、けっこう見る機会が多い。というか、1時半からやっている、恒例の東海テレビ製作のドラマが、今回も面白い。今やってるのは『緋の十字架』というやつで、これがなんと原作がアンドレ・ジードの『田園交響楽』だわさ。むむ、入院していた時にはたしか石川達三の『僕たちの失敗』をやっていたし、やっぱ『真珠夫人』以来、妙に悪のりしていて楽しい。もうどうせなら、3年計画ぐらいでプルーストでもやってしまったら面白いのに。あ、3年じゃ終わらないか。
『田園交響楽』は、読んだ覚えがないな。そもそもアンドレ・ジードってえのが、読んだ記憶がないよ。なんか、若い頃は、新潮文庫に入っているような外国文学なんか読まないぞ!みたいな、理由もない気取りがあって、そのあたりはあまり読んだ記憶がないのね。
しかし、そのドラマの、TVでの今週の展開はおもろかった。ある意味クライマックスでしょうかね。要するにだね、あるおやじに拾われて育てられた盲目の娘がいて、大きくなって年頃になって、無垢の象徴のように汚れなく育ち、これに実の息子が惚れたりして、そのおやじもなんちゅうか、その娘への思慕を自覚してたりするの。いろいろあったんだけどね。で、手術でその娘の眼が見えるようになって、その目の前におやじと息子が並んでいて、その娘は息子の方の手を取って、「おじさま!やはりおじさまは私の想像していた通りの素敵なお方ですわン!」とか言っちゃってね。おやじは「そうか、ワシは外見ではやっぱり中年のさえないおやじなのか」と落ち込むし、息子は「最初に彼女が探したのはおやじの方なんだから、おやじはあのコと一緒になれよ」なんて言って、娘がこれ又「私は存在自体が罪なのだわ」と、家を出て行こうとするの。それで、出て行く前におやじの所に行って、「私が慕っているのはおじさまだけです。どうか一緒に逃げて下さい。教会で待っています。」なんてとんでもない事言って、おやじに濃厚なキッスをして出て行くだね。あ、背景にあるのは、キリスト教的倫理観と欲情の二律背反、かな。ジードだからね。
で、あれだね。人を愛して、相手の事を想像で創りあげる部分と言うのは、誰にでもあるわけで、目の見える人でも他人の心の中は見えないから、「きっとあの人は純粋で美しい心の持ち主だ」って思ったるするよね。誤解して。チャップリンは実は好きではないけれど、『街の灯』は嫌いではなくて、それにも盲目の少女が出て来た。あのラストの字幕(サイレントだから)の「あなたでしたの‥‥」って言うの、その背後にはいろんな意味合いが含まれているようだけれど、ま、似通った主題なのだろう。チャップリンのは「美しい心の持ち主の外見はどんななのだろう」という感じか。ちなみに、わたしは、美しい心も素敵な外見も持ち合わせてはいないと自覚している。特に不自由は感じてはいないけれど。
近ごろの行動。12日の土曜日は、Yさんと有楽町で待ち合わせして映画を見る。ところがYさんと待ち合わせ場所が食い違ってしまい、おまけにYさんは携帯を家に忘れてしまったとの事で、巡り合うのに1時間もかかってしまう。ここで怒ったりしないのは、きっとわたしも多少は美しい心を持っているのか? 本当は『ダーク・ウォーター』を見る予定だったけれど、夜の予定もあるので、タイムスケジュールを調べて、結局ヴェンダースの『ランド・オブ・プレンティ』というダークホース的存在の映画を見た。ヴェンダースの映画はなぜか律儀に毎回見ている。一時期ひどかったけれど、最近はあまり大上段に振りかぶらないで、小振りで良心的な作品を見せてくれる。今回も、とても気に入ったシーン(というか、情景)があった。夜は、上野の国立博物館の裏手の日本庭園に設えられた舞台での、「ク・ナウカ」の『オセロー』の公演。能の要素を取り入れながらも重苦しくならないで、サラリとわかりやすい楽しめる舞台になっていたのは、演出の宮城さんのお手柄だろう。ただ、せっかくの日本庭園の借景は、これはうまくいかされていなかったかな。
これでもって金を使い過ぎたので、日曜日以降はおとなしくしていた。って、隣のおじさんが回覧板を持って来て、「あれ?今日は休みかよ?」などと聞かれたので、「いや、仕事辞めちゃってね」って話したら、「オレもだよ」って、隣のおじさんも求職中だったのだ。何という偶然。新聞の折り込みチラシの求人情報などあれこれと教えて下さって、なんか希望が湧いて来る。感謝。
別に、先に履歴書を送った会社からも別の会社を紹介されたり、少し動きが。とりあえず、隣のおじさん経由の情報から、年末時の短期アルバイトは出来る事になった。来週から久しぶりに労働する。って言っても短期だし、給料安いけどね。
今日は横浜に行くつもりだったけれど、月曜日も東京でちょっとした面接があるし、金もないし、断念。